ズボンが脱げる── カラダナオル誕生秘話⑩
- Admin
- 6月7日
- 読了時間: 2分

これも、もう5〜6年ほど前の話だと思う。
ある日、ご高齢の女性が、娘さんに付き添われてサロンへ来られた。 どんな症状だったか、今となっては細かくは覚えていない。 ただ、いつものように身体の状態を確認し、一通り施術を終えた。
そして、「では、ゆっくり起き上がってください」と声をかけた、その時だった。
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「先生、ズボンが脱げる!」
慌てた様子で、そうおっしゃった。
最初は、冗談かと思った。 あるいはベルトを忘れたのかと思い、「ベルトはされていますか?」と尋ねた。
すると、「最初からしていません」とのことだった。
よく見ると、確かにおかしい。 ウエストが明らかに緩んでいて、指が何本も入るどころではない。ざっと見ても、10〜15センチは余裕ができていた。
さすがに、そのままでは帰れそうにない。私は自分のベルトを外して、お貸しした。
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翌週、その女性はまた来られた。ベルトも、無事に返していただいた。 そして驚いたことに、ウエストは緩んだままだった。一時的な変化では、なかったのである。
なぜそうなったのかは、私にはわからない。今でも、不思議な出来事の一つとして記憶に残っている。
脂肪が減ったわけではないと思う。
推測するなら、お腹周りに溜まっていた、むくみのようなものが変わったのかもしれない。ただ、それも推測に過ぎない。
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実は今日も、初めて来られた女性が「お腹周りがすっきりしました」とおっしゃった。 その一言で、ふと、あの日のことを思い出したのだ。
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こういう話を書くと、「カラダナオルはダイエットにも効く!」と宣伝したくなるかもしれない。
きっと、すごいことになる。
でも、しない。
なぜなら、人によって起きることは、まるで違うからだ。 同じ施術でも、肩が軽くなる人、呼吸が楽になる人、姿勢が変わる人、よく眠れるようになる人——みんな違う。
それが相性なのか、タイミングなのか、その人自身が持っている力なのか。正直なところ、私にもわからない。
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ただ一つ言えるのは、長年、毎日のように施術を続けていると、説明のつかない出来事に出会う、ということだ。
私はそういう時、無理に説明しようとはしない。 起きたことは、起きたこととして受け止める。そして、次の人を施術する。
そうやって振り返ると、カラダナオルの歴史は、不思議な出来事の積み重ねでもあったのだと思う。



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