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「頼られすぎる人」が痛みを抱えることについて

  • 執筆者の写真: Admin
    Admin
  • 6 日前
  • 読了時間: 3分

Mさんは、ロサンゼルスで開催したワークショップに参加してくださった方だった。

持病を抱える息子さんも、二度ほど連れて来られていた。


最初のきっかけは、無料ワークショップだったと思う。


その時、首に痛みがあったらしいが、短時間でかなり楽になったとのことで、それ以来、信頼していただけるようになった。


それからしばらくして、日本へ戻っていた頃のことだ。

MさんからZoomセッションの予約が入った。


話を聞くと、突然、脇腹に刺されるような激痛が走り、立っていられないほど苦しくなったらしい。


仕方なく救急車を呼び、そのまま病院へ搬送された。

アメリカで救急車を呼ぶというのは、日本以上に大事である。


しかも、集中治療室で6時間ほど検査を受けたにもかかわらず、結局原因はわからなかったという。


その後も週3回ほどカイロプラクティックへ通ったらしいが、一向に改善しなかった。

そこで、私に連絡が来た。


ZoomでMさんを見た瞬間、まず感じたのは、

「刺さっている」

という感覚だった。


しかも一つではない。

脇腹だけではなく、全身に、たくさんの“人の感情”のようなものが刺さっている。


もちろん、これは医学的な話ではない。

ただ、長年身体を見ていると、

「この人、自分以外のものを背負いすぎているな」

と感じる瞬間がある。


Mさんは、とても優しい方だった。

人から頼られやすい。

相談されやすい。


家族のことも、周囲のことも、真面目に受け止める。

「頼りにされる」

というのは、一見すると良いことのように聞こえる。


でも、頼られすぎるのも問題なのだと思う。

本来、人はそれぞれ自分の人生を生きている。

自分の問題は、自分で向き合う必要がある。


誰か一人が、周囲全員の重みを背負う必要はない。

もちろん、助け合いは大切だ。

でも、“抱え込む”こととは違う。


私は、とりあえずその時、Mさんの身体に刺さっている感覚を一つずつ抜いていった。

根こそぎ引き抜くようなイメージだった。


すると、Mさんが驚いたように言った。

「いったい何が起こっているの?」

そして続けて、

「痛みが消えた……。」

喜びというより、驚きの方が強そうだった。


私は後から、こんな話をした。

これからは、

「頼られすぎないこと」

を意識してください、と。

自分のケアを後回しにしないこと。


そして、たとえ息子さんであっても、“別人格”として切り離して見ること。

愛情と、抱え込みは違う。


そこが混ざり始めると、人は少しずつ自分の境界線を失っていく。

身体というのは、本当に不思議だと思う。


人間関係が変わると、急に痛みが消えることもある。

逆に、環境や関係性のストレスが積み重なることで、原因不明の不調として現れることもある。


もちろん、すべてを感情や人間関係で説明するつもりはない。

そんな単純な話ではない。

ただ、

病院で異常がない。

でも、本人は確かに苦しい。


そういうことは、現実に存在している。


私は最近、

身体を見るということは、

その人の「人間関係」や「生き方」を見ることでもあるのだと、強く感じている。


そして、

人はもう少し、

“自分の人生だけを生きてもいい”

のかもしれない。

 
 
 

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