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すすきののラブホテル街で感じた「嫌な感じ」の話

  • 執筆者の写真: Admin
    Admin
  • 3 日前
  • 読了時間: 4分

あれは2022年の春頃だっただろうか。

北海道で初めて研修会を開催した時のことだ。


当時、北海道からの参加者はまだ少なかった。

だから私は、余るほど持っていたANAマイレージを使い、東京の研修会へ何度も参加してくれていた男性3人へ航空券をプレゼントし、一緒に北海道へ向かった。


今思えば、かなり贅沢な使い方だったと思う。


会場兼宿泊先として利用したのは、

「山鼻温泉 屯田湯旅館」

という場所だった。


もともとは温泉銭湯だった建物を改装して旅館にしたらしく、かなり面白い空間だった。

十分な広さがあり、天然温泉までついている。


しかも、すすきのの繁華街まで徒歩圏内だったので、とても便利だった。

北海道へ到着したその日。


まず旅館へ荷物を置き、一旦落ち着いた後、

「せっかくだから少し歩きましょうか」

という流れになった。


そこで男性4人で、旅館周辺を散策がてら歩き始めた。

20分ほど歩くと、自然とすすきのの繁華街へ入っていった。

時間は夕方だったと思う。


北海道特有の、少し冷たい空気。

観光客と地元の人が入り混じる独特の雰囲気。


まだ夜の喧騒が始まる前の、少し静かな時間帯だった。

特に目的があったわけではない。


ただ、街を眺めながら歩き、そのままUターンして旅館へ戻ろうとしていた。

その帰り道だった。


たまたま、すすきののホテル街へ入った。

最初は特に何も感じなかった。


だが、ある一角へ差しかかった瞬間、私はふと立ち止まり、こう言った。

「ここ、右へ曲がりましょう。」


別に強烈な悪寒がしたわけではない。

ただ、

“なんとなく嫌な感じ”

がした。

説明しづらい感覚だった。


その場所にはコインパーキングがあり、その隣にはコンクリート打ちっぱなしのラブホテルが建っていた。

ただ、それだけだ。

だが、空気が妙に重かった。


すると、東京から参加していたK氏が、なぜか妙にテンション高く言った。

「先生、このまま真っ直ぐ行きましょう!」


なぜそこまで積極的だったのかは、今でもよくわからない。


ただ、こちらも別に明確な理由があるわけではない。

「危険だから」

と説明できるようなものでもなかった。

だから結局、そのまま直進した。


この話は、その時点ではそれだけだった。

何事もなく旅館へ戻り、そのまま終わった。

ところが、それから一年ほど経った頃だった。


同じく東京から研修へ参加していたS氏から、突然連絡が来た。

そこには一枚のホテル写真と、例のすすきの事件の記事概要が添付されていた。


私はその写真を見た瞬間、すぐに思い出した。

「ああ……あそこか。」


S氏は気功なども扱う人物だったのだが、彼はこんなことを言っていた。

「渋谷や歌舞伎町のラブホテル街とも全然違いますね。」

「あそこまで行くと、もう“魔界”ですね。」


もちろん、私は、

「あの事件は土地のせいだ」

などと言いたいわけではない。


そんな単純な話ではないと思っている。

ただ、あの場所特有の“異様な空気”のようなものは、確かにあった。


もし別の土地だったら。

もし別の空間だったら。


あそこまで凄惨な事件にはならなかったのかもしれない。

そんなことを、ふと思った。


「魔が差した」

という言葉がある。


だが最近は、

元々人間の中にある“魔”のようなものが、

特定の空間へ触れることで増幅されることがあるのではないか、

そんなふうにも感じている。


怒り。

欲望。

孤独。

破壊衝動。


そういうものを、妙に増幅させる場所が、この世には確かに存在する気がする。

もちろん、逆もある。


行くだけで呼吸が深くなる場所。

なぜか落ち着く家。

自然と優しくなれる空間。


最近は、身体だけではなく、

“空間そのもの”

が、人に与える影響の大きさを強く感じている。


ちなみに、K氏は後から聞いたところによると、

すすきののラブホテル街を、朝の日課のジョギングコースにしていたらしい。


……人間、感受性というものは、本当にそれぞれ違う。

そういうことなのかもしれない。


最近は、遠隔サポートだけではなく、

空間サポートも行っています。

身体だけではなく、その人が長く過ごしている場所も含めて見ています。


▼ 遠隔サポート・空間サポート


松岡祐紀

 
 
 

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