これからどう変わるか分かりませんが楽しみです

CS60の頃に通ってくださっていたお客様が、約5年ぶりにお見えになった。
椅子から立ち上がるにも、一大決心がいるという。杖をつきながら、目黒まで来てくださった。
この5年の間に、ずいぶんと身体の状態が変わってしまったらしい。
脚のむくみや皮膚のトラブル、長く続く皮膚炎。筋力も落ち、階段は腕で身体を支えなければ上がれない。歩くのもやっとだという。
事前にいただいたメールには、こう書かれていた。
「今の僕の願いは何のアドバンテージもいらないから普通に立って歩けて階段も登れる普通の体が欲しいって事です。」
普通に立って、歩いて、階段を上がる。
普段は何も考えずにしていることが、できなくなる。その大変さは、ご本人でなければ分からないところもあるだろう。
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再び連絡をくださったきっかけは、藤原直哉先生の施術動画だった。
この5年で、私の施術は大きく変わった。今は、ほとんど痛みを伴わない方法で行っている。
以前とはまったく違うのなら、一度受けてみたいと思われたそうだ。
ただ、メールを読む限り、まさに満身創痍である。私に何ができるのかは、実際にお会いしてみなければ分からない。
まずは一度、身体の状態を見せてください、とお返事をした。
そして先週の土曜日、久しぶりにお会いした。
大学病院にも2週間ほど通い、さまざまな検査を受けて調べてもらったという。ご自身でも、なんとかしようと、いろいろなことを試してこられたのだろう。
施術のあとには変化を感じていただけたようで、その日はお帰りになった。
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今朝、お礼のメールが届いた。
「椅子からの立ち上がり易さが2日経った今も変わらないのが嬉しいです。」
以前通っていた整体では、その場ではよくなっても、一晩たつと元に戻っていた。それを思うと感慨深い、と書かれていた。
もちろん、今も普通にすっと立ち上がれるわけではない。そのことも、ご本人はきちんと書いてくださっていた。
それでも、以前は一大決心をして「ドッコイショ」と立ち上がっていたのだから、ずいぶん違うらしい。
施術の際にお伝えしたことも、しまい込んでいた姿見を引っ張り出して、ご自宅で確かめてくださっていた。
そして、最後にこうあった。
「これからどう変わるか分かりませんが楽しみです。」
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この5年で施術のやり方は大きく変わったが、今も試行錯誤は続いている。
経験を重ねるほど、分かってくることがある。以前より、手応えを感じることも増えた。
それでも、身体のことがすべて分かるわけではない。
研修で、いつも伝えていることがある。
施術者とお客様は、常にイコールであるべきだということ。
私が一方的に何かをして、相手はただ受けるだけ。そういう関係ではないと思っている。
ご本人にしか分からない感覚がある。私の目から見て、気づくこともある。
お互いにそれを伝えながら、どう変わっていくかを確かめていく。
5年ぶりにお会いして、また、そこから始める。



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