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十年わからなかったことが、一年でわかった

  • 執筆者の写真: Admin
    Admin
  • 7月19日
  • 読了時間: 3分

昨日、久しぶりにタンゴの練習をした。

練習というより、タンゴ友達に教えている。

教え始めてから、もう一年になる。


最近、ようやく踊りが形になってきた。

本人も、とても満足そうだった。



身体の使い方には、原理がある。


上下。

左右。

前後。


互いに反対方向へ働く力を使い、身体の中に引っ張り合いをつくる。

そうすることで、手足だけではなく、体幹から動けるようになる。


これはタンゴに限った話ではない。


多くの踊りやスポーツに、共通する身体の使い方だと思う。

けれど、それを言葉で説明する人はあまり多くない。


上手な人は、すでに身体でできている。


自然にできているからこそ、どうやっているのかを説明する必要がないのかもしれない。



私は、自分が長い時間をかけて理解したことを、できる限り言葉にしてきた。


身体のどこを使うのか。

どちらへ力を出すのか。


どこを引き上げ、どこを下げるのか。

なぜ、その動きになるのか。


一つずつ確認しながら、丁寧に伝えてきた。

そして、ようやく一年で形になってきた。


「一年もかかったね」

私がそう言うと、彼女は言った。


「十年以上やってもわからなかったことが、たった一年でできるようになったんだから、早いよ」


確かに、その通りだった。



多くの人は、レッスンを受け続ければ、いつか自然に上手になると思っている。

私自身も、以前はそう思っていた。


だから、たくさんの先生からレッスンを受けた。

けれど、レッスンの数と上達は、必ずしも比例しない。


何を練習しているのか。

身体をどう使おうとしているのか。


その原理がわからないままでは、何度踊っても同じところを回り続けることがある。

まず必要なのは、身体の使い方を知ることなのだと思う。



身体が自然に使えるようになると、今度は別のことに集中できる。

音楽を聴くこと。


相手との間に何が起きているのかを感じること。

音楽から、次の動きが生まれるのを待つこと。


ステップを考えるのではなく、その瞬間に必要な動きを選ぶこと。


本当は、そちらの方がずっと大切だ。

身体の使い方は、踊りそのものではない。


踊るための土台なのだと思う。



体幹をしっかり使って踊ると、身体への負荷は大きくなる。

何時間も、同じ強さで踊り続けることは難しい。


それでも私は、たくさんの曲を何となく踊るより、一曲ずつ丁寧に踊る方が好きだ。

一つの音楽に集中する。


相手と向き合う。


全身を使って、その三分間を踊る。


その方が、私には楽しい。



昨日、彼女と踊りながら、ようやく次の段階に入ったのだと感じた。


身体のことを考えず、音楽と相手に集中できる。


そこから、やっとタンゴが始まるのかもしれない。



 
 
 

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